心地のいい空間を届ける
macramé by 5knot

〝旅とヴィンテージ〟をテーマに、2013年のデビュー以来、
独自のクリエーションを続ける鬼澤瑛菜と西野岳人のデザインデュオ 『5-knot』(ファイブノット)。
湘南にアトリエを構え、プライベートでも夫婦という、
公私ともにパートナーの二人の視線の先にあるものとは?
『5-knot』のモノ作りや、今回のマクラメプロジェクト、
そして憧れずにはいられない素敵なプライベートや、
ワークライフバランスまでを深掘りインタビュー。

湘南への移住。
すべてはそこから始まりました。

まだ結婚前の会社員時代。
二人一緒に仕事で週末の湘南を訪れた際に、休日を満喫する人たちを見て衝撃を受けたという。
「俺、引っ越しする」とその場で宣言し、そこから2週間後には物件を決め、まずは西野さんが湘南移住。
その後に結婚をして、二人で『5-knot』を立ち上げ、生活やマインドが変わっていきました。
仕事への向き合い方も一変したそう。
「それまでは休日も返上して仕事漬けでした。新しい企画に追われ、常にアイデアソースを探して回る日々。もちろんその時がむしゃらに頑張っていたストックが今もあるのだと思いますが、最近は食事をしている時やサーフィンをしている時、何気ない時にふとアイデアが浮かんだりします」と西野さん。
「例えば本ひとつとっても根詰めて見ることがなくなり、見たいときに開く感じ。特にサーフィン中の海の上で探していた扉がふっと開く感覚がよくあります。日々を大切に心地よく暮らしているからか、それまでのやみくもさがなくなりました」と鬼澤さん。
なんとお二人の趣味であるサーフィンも、湘南暮らしを機に始めたというから驚き。

鬼澤さんのお気に入りのヴィンテージスカーフを使って、自分でシェイプして作ったサーフボード。『5-knot』のロゴ入り。
西野さんからの30歳のバースデープレゼント。

好きなものをテーマに。
それがずっと続けていける秘訣。

『5-knot』のブランドコンセプトを〝旅とヴィンテージ〟にしたのは、単純にそれが二人とも好きで、二人の暮らしに欠かせないものだったから」と西野さん。 無理やりに掲げたテーマだといつか無理がくる。自分たちのブランドにするなら、暮らしの延長線上にあるものがいいということらしい。

「旅は行く先によっても全然違うから、その時の自分たちのマインドに合わせて変化していけるのも良かった」と語る鬼澤さん。
シーズンテーマとなる旅先は、二人の気分次第。でも不思議と二人の気分が重なると言い、さすが息もぴったり。
泊まる場所くらいはおさえるものの、比較的ノープランで現地入り。
ヴィンテージ屋を巡るのはもちろんですが、先入観を持たずに10日くらい過ごすことで、感じるものが多いんだとか。

最も印象深い旅先のひとつモロッコ。街中の美しい色彩や香辛料の香りにも刺激を受けた。

シーズンテーマだけでなく
旅では新しい暮らし方の発見も

お二人が特に影響を受けたのがスリランカだそう。
建築家ジェフリー・バワの手がけるいずれ森に還るホテル〝ヘリタンスカンダラマ〟やアーユルヴェーダの本格的な施術が受けられる〝ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハ・ゲダラ〟に宿泊。自然との共生や、食事への向き合い方などに感銘をうけたのだとか。

「今も食事にはすごく気を使うようになりました。野菜を中心に、自分の体質にあったものを。それだけでぐっと体調がよくなりました」。 最近は農園を借りて、野菜作りも自分たちで。地球に根ざした暮らしがとっても心地良いのだそう。

ホテル〝ヘリタンスカンダラマ〟。ここが世界初のインフィニティプール。

〝ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハ・ゲダラ〟。ここではひとりひとりにあった漢方を処方してくれる。

オリジナルテキスタイルへの想い。
やっと形になった〝マクラメ〟

服を作る以上、どんなに努力を重ねても、どうしても残布は出てしまうもの。
それをどうにかと、残布を用いた服を作ったり、6年ほど前から試行錯誤を重ねてきた『5-knot』。
テキスタイル作りにこだわり、ひとつひとつ作り上げているからこそ、残布への想いはひとしおなのかもしれない。
それを解決してくれた糸口もやはり旅から。
「パームスプリングへ行った際、泊まっていたホテルの壁に巨大なマクラメがかかっていました。それまでも色々な旅先で見かけては気になっていたのですが、急に点と点が線でつながったように、これだ!と」と鬼澤さん。
残布を使ってオリジナルのマクラメをつくることを思いついたのだそうです。

パームスプリングのホテル。いたるところにマクラメが。ホテル自体もとっても素敵だったそう。

「マクラメ(Macramé)=結ぶ、編むという意味を持ちますが、『5-knot』のknot(ノット)もまた結び目の意味があり、様々なものを結ぶ、つなぐという意味で付けたもの。そういう意味でもマクラメは私たちのブランドにぴったりだなと思いました」と鬼澤さん。
古いものやヴィンテージ の価値観と新しい感覚を結ぶデザイン、世界のインスピレーションと日本のものづくりを結びつける、人と人のつながりや、自然とのつながりなど…様々なもの同士をつなぐ単語として、「結ぶ」はとても素敵な言葉だ。

アトリエ内の流木や残布がどれも素敵。鬼澤さんがひとつひとつ編み上げる。

マクラメはS、M、L、LLサイズ展開予定で、ひとつずつ鬼澤さんが手作り。
「サスティナビリティの一環で残布から新しく再生素材を作り出す動きも多いですが、自分たちのブランド規模でそこに新たにエネルギーを使って何かを作るのはむしろ環境への負担がかかるので、自分たちでできる方法でやることにしました。」と西野さん。
「これはサーフィンの帰りに海で拾ってきた流木をきれいに洗って、乾かして、私たちが使った残布などを編み込んでいるので、完全に手作業。大きなものだと3日以上の時間をかけて編み込むのですが、色々な想いを込めて編んでいく時間がとても好きです。」と鬼澤さん。

アトリエで続々と完成しているマクラメ。どれも世界でたったひとつのもの。
売上金の一部は海の環境を守る団体に寄付をしていきます。

今、『5-knot』として出来ることがマクラメという形だったけれど、そのときそのときの時世などに合わせて、自分たちらしく、地球や海や人のために向き合っていきたいと語るお二人。
お家時間が増えた今だからこそ、部屋を素敵に見せてくれるマクラメが、日々の暮らしを素敵に彩ってくれることは間違いない。

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Text by YUKIKO TSUKADA